人気ブログランキング | 話題のタグを見る

所沢洋蘭会

orchid1234.exblog.jp
ブログトップ
2019年 08月 15日

2019年7月度入賞花・展示花

<<<人気投票>>>

1.原種の部
第1位 Phalaenopsis tetraspis           星野 和代     12票
2019年7月度入賞花・展示花_a0265160_02060441.jpg
6花茎 13輪 5蕾 NS3.5×4.5cm tetraspisは、主にスマトラ島の、標高の低い地域に自生しています。薄暗い林で、暑く、通年高湿度、水の豊富な環境です。栽培は、このような環境を参考とし、水苔に素焼鉢植えよりも、コルク、ヘゴ、バスケットを用いた方が、好ましいようです。通常花被片が純白で、赤褐色のストライプが入るものが市販されています。ストライプの入り方はまちまちです。本入賞株はストライプ状ではなく、ほぼベタ状、濃色のパターンで花被片を彩っています。光沢もあり、きれいです。輪数、蕾が多く、よく栽培されています。コンポストは水苔でブラ鉢に植え込み、そのまま素焼鉢に入れています。しかもブラ鉢と素焼鉢の間に根が張り、両鉢が離れないそうです。ブラ鉢に水苔植えでは、好ましくないですが、この鉢間の根張りが、コルクやヘゴ着けと同様な効果をもたらし、良好な生育を得られたのではないでしょうか。





第2位 Dendrobium aduncum ' Kurahashi '       星 隆     8票
2019年7月度入賞花・展示花_a0265160_02063508.jpg
2019年7月度入賞花・展示花_a0265160_02064804.jpg
5バルブ70輪 NS2.0×2.0cm aduncumはインドのアッサム、東部ヒマラヤ、ブータン、シッキム、ミャンマーから中国ユンナン、ベトナムなどの森林で、標高300から1300mに自生しています。冷涼な時期から暑い時期がある地域のようです。冬の3~4週間の休眠期を除き、十分な湿度と水分が必要です。入賞株は、輪数と、咲いているバルブ数とから、よく栽培されています。ヘゴに植え付けており、展示した時の株は、普段とは上下逆にしたそうです。よく展開している薄いピンクの花が咲き誇っていますが、初花とのことです。個体名がついている割には、色といい、花の大きさといい、まだ満足できておらず、さらに良好な花の開花にチャレンジしたい、との受賞者のことばでした。




第3位 Dendrobium bifurcatum           星野 和代       5票
2019年7月度入賞花・展示花_a0265160_02071752.jpg



2.交配種の部
第1位 Disa Kewensis              豊田 弘       11票
2019年7月度入賞花・展示花_a0265160_02074000.jpg
3花茎8輪 NS7.0×7.0cm Kewensisは、unifloraとtripetaloidesとの交配種です。キューガーデン(英国R. B. G. Kew)により、かなり古く(1893年)登録されています。登録者の名前から、このネーミングになったようです。ピンク、オレンジ、黄色などの花がみられます。Disa属、特にunifloraの系統は、クールオーキッドの代表で、栽培は困難です。本入賞株は、3花茎、8輪咲きと見事な出来映えです。濃いピンクの花弁が美しい。先月も開花しており、花もちが非常に良いそうです。植え込み材料は、石を主としたミックスコンポストです。栽培は、一般のクールオーキッドと同様の冷風装置を用いているそうです。以前、Disaは、流れる冷水に鉢底を触れさせて栽培していましたが、水の品質が劣化してしまい、冷風装置に変えたとのことでした。それまでに得られたDisa栽培のノウハウを合わせての管理をされて、見事な開花を得られたことでしょう。





第2位 Catasetum Orchidglade ‘Orchidglade II’        小島 朝男       8票
2019年7月度入賞花・展示花_a0265160_02082598.jpg
4花茎 4輪 7蕾 NS7.5×6.0cm Orchidgladeは、pileatumとexpansumの交配種でJones & Scullyにより、1974年に登録されています。個体名‘Jack of Diamond’の株がよく見かけます。艶のある濃赤褐色の花で、色彩が美しいです。‘OchidgladeII'は、あまり見かけませんが、黄色地に赤褐色の斑点が入り、リップの中央部が黄色を呈しています。大輪多花性で楽しめます。本入賞株もこのような特徴が表れています。斑点がはっきりして、リップも濃い黄色です。4輪開花して、さらに蕾が7つもついていて、水苔植えでよく栽培されています。ただ、これほど花や蕾が多く得られたのは初めてのこと、とのことでした。伺いますと、今回は、良く肥料を与えたそうです。最近当会では、Catasetum類は、多肥栽培が良好な結果が得られるとの報告があり、これを裏付けるような結果です。






第2位 Dendrobium Hibiki ' Jamjuree '             堀 清次       8票
2019年7月度入賞花・展示花_a0265160_02085760.jpg
10塊 50輪 NS2.0×2.5cm 上記と同票の第2位です。Hibikiは、bracteosumとlaevifoliumの、原種同士の交配です。ラエビフォリウムは、クールオーキッドですが、ブラクテオサムは中高温性の原種で、その交配の結果か、多少栽培しやすいようです。花が固まって咲き、ピンクの花被片にオレンジのリップで構成されています。Jamjureeは、特に色が濃く大きい花ようです。本入賞株は水苔植えで栽培され、10個の塊に、50輪の花が咲き見事です。色も濃く、大きい花ように思います。しかし、個体名Jamjureeがついている割には、濃さ、大きさが物足りないと、栽培者本人は不満とのことでした。次回、頑張って栽培して、色も濃く、大輪で、輪数も多く咲かせてください。楽しみにしてます。         (西郷)




3.香りの部
フレグランス賞 Dendrobium bifurcatum             星野 和代
2019年7月度入賞花・展示花_a0265160_02071752.jpg


各賞(審査員推奨)
該当なし




<<<展示花>>>
Psychopsis papilio              佐々木 光次郎
2019年7月度入賞花・展示花_a0265160_02115552.jpg


Paphiopedilum superbiens  ( ’Arden' AM/AOS × ’Big Brother')    豊田 弘
2019年7月度入賞花・展示花_a0265160_02155439.jpg


by orchid12345 | 2019-08-15 01:58 | 例会入賞花・展示花 | Comments(0)


<< 2019年7月度例会風景      山田さんからワルケリアナ開花便り >>