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所沢洋蘭会

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2019年 04月 30日

2019年4月度入賞花・展示花

<<<人気投票>>>

1.原種の部
第1位 Arpophyllum giganteum                 豊田 弘      8票
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9花茎 多数(ほぼ1000輪)NS0.8×0.8cm Arpophyllum giganteumはメキシコから南に下ってコロンビアまでの地域と、ジャマイカに分布しています。これらの地域の標高800から1500mのなだらかな起伏の森林(丘陵地帯)に自生しています。栽培では温暖な環境、豊富な水と光が必要なようです。開花の状態が変わっており、花茎の上半部に多数の小花を円筒状に密につけます。この形状から、ロウソク蘭の愛称で呼ばれています。本受賞株は、9本の花茎が立ち、それぞれ120輪ほどの花が咲いており、見事な生育・開花を示しています。植え込み材料はバークで、8年間植え替えしていないそうです。栽培環境として、特別な管理はしていないとのことです。しかし、バークで8年間も植え替えしないと、普通はコンポストが傷み、このような大株に出来るとは、考えられず、通常の管理がよほど蘭に適したものなのでしょう。豊田さんの通常管理の奥深さを思います。





第2位 Seidenfadenia mitrata                堀 清次       7票
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4花茎 ほぼ100輪 NS2.0×2.0cm Seidenfadenia mitrataは、以前Aerides属とされていました。ミャンマーからタイの、標高100から800mの地域に自生しています。高温地帯で、高温、高湿度の環境を好みます。長く丸みを帯びた葉が下垂して伸び、株元から半下垂して伸びる花茎に、ピンクの小輪花を密に咲かせます。よく大株のmitrataを販売されているのを見かけますが、栽培は難しく、筆者の株は、だんだん小さくなって枯れそうです。単に高温多湿の管理だけでは持続して豪華に開花させることはできないようです。特に水遣り、日光の管理が大切なのでしょうか。本入賞株は、4花茎に100輪ほどの花が咲いています。良い出来栄え、と言えるでしょう。木板に着けて栽培されています。平成20年に入手したとのことです。湿度を多めに管理していますが、水遣りが不足と感じ、気難しいとのことです。しかしこのような本株の出来栄えから推測するに、ベテランの日常管理に秘訣があるのではないでしょうか。





第3位 Cattleya nobilior var. amaliae            小島 朝男       6票




2.交配種の部
第1位 Aeranthes Hsinying Ramosa            豊田 弘      11票
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9花茎 5輪 10蕾 NS9.0×6.5cm Aeranthes Hsinying Ramosa は、Grandioseと、ramosaとの交配種で、2013年に登録されています。さらに片親のGrandioseは、grandifloraとramosaとの交配種で、1990年の登録です。このため、マダガスカル自生の原種色の強い花を咲かせます。Aeranthes の特徴の緑色でユニークな形状を有し、ramosaの比較的円形に近い形より、grandifloraのペタルの先端の細い線形状の影響が目立つように思います。また、花茎が多いことも特徴で、沢山咲いた花を楽しめます。本入賞株も花茎が9本も伸びており、良好な生育を表しています。花も緑一色で良く展開しています。ただ、花が5輪、蕾が10個となっており、少し物足りません。平成29年に入手し、毎日水遣りをしているとのことです。ミックスコンポストで素焼き鉢に植え、吊り下げて、通風をよくしています。このような管理のもとに、良好に栽培され、生育していることから、過去、豪華に多数の花を咲かせたことでしょう。機会がありましたら、月例会に展示してみせてください。





第1位 Angulocaste Olympus 'Chadds Ford'         小島 朝男       11票
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8花茎 3輪 蕾5 NS5.5×7.0cm 本入賞株は、上記と同票で1位となります。Angulocaste Olympusは、Angulocaste ApolloとLycaste Sunriseとの交配で、1959年と比較的古い登録です。色として白、乳白、黄、橙黄などがみられ、それらに紅の斑点が入るものもあり、バラエティーに富み、多くの優良個体が作出されています。Chadds Fordは、鮮やかな黄色一色で過去に入賞しています(FCC/AOS)。本入賞株は、通常のカトレアの管理と同様に栽培しており、特段に注意していることはないとのことです。コンポストがヤシノミチップですが、たまたま利用した、とのこと。花茎が8本、花が3輪、蕾5個と良好な生育状態です。花の色彩も濃い均一な黄色を呈しています。ただ、まだ十分な開花には至らず、花の展開もこの花の持ち味までには至っていないようです。生育が良好な点から、花が満開の頃もあったのでしょう。ぜひ見たいものです。
                                      (西郷)







第3位 Paphiopedilum Fumi's Delight `Yukari'        宮本 勝      8票




3.香りの部
フレグランス賞  Cattleya walkeriana fma. coerulea 'Choju'     星野 和代
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<<<各賞(審査員推奨)>>>
栽培技術賞  Seidenfadenia mitrata                堀 清次
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大作賞 Arpophyllum giganteum                 豊田 弘
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<<<展示花>>>
Chysis limminghei                     堀 清次
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Paphiopedilum rothschildianum              小野 敬一
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by orchid12345 | 2019-04-30 21:19 | 例会入賞花・展示花 | Comments(0)


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