2017年6月度入賞花・展示花

<<人気投票>>

1.原種の部
第1位 Phalaenopsis sumatrana        磯田 忠彦      10票
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東南アジアに広く分布するファレノプシスは、シレリアナやギガンティアのように特異な種もありますが、ルデマニアナ、アンボイネンシス、ファッシアータ、マンニー、マリアエ、そして本種スマトラーナと、それぞれの特徴を押さえて判別するのが難しい種の集まりです。また、ルデマニアナにはいくつかの変種があり、その難解さにますます拍車をかけています。東南アジアからの輸入株は花が咲いてみないと種を特定するのが難しいという別の要因も関わっており、そこには輸入業者、あるいは国内販売者の良心にも及びかねない重要な問題もある気がします。さて、出品株は何と言ってもその作りの良さが目を引き、葉はつやつや生き生きとし心地よさそうに成長している姿は、‘おみごと!’と言わざるを得ません。NS6x6.5cmとスマトラーナとしては径が大きく、筋模様もクリアーな良個体です。 5花茎 9輪 蕾1


第2位 Rhyncholaelia digbyana 'Mrs. Chase'    小野 敬一       8票
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何度となく見慣れたディグビィアナの有名花‘ミセス チェイス’は何度見てもいいですねえ、とわざと繰返したくなるほどです。髭もじゃリップであまりにも有名ですが、これを良くないと思う人は余程の天邪鬼ですよね。夕方になると芳香をかもし出し始めますが、これは初夏に爽やかなレモンライム色の我が身を宵闇に浮き出させる事と共に、交配の為の媒介者を誘い出す為の方策と言われています。匂いも色も子孫をつなぐ為、ただそれだけの為なら、人間様の都合で‘ああ、いい匂い、豪華で美しい!’なんて言ってるのはどこか的をはずしている、ということになるのでしょうか? この芳香も花に顔を近付けるより拡散された匂いを感じた方が良いようです。ディグビィアナの原産地は中央アメリカのホンジュラス周辺、低地の日当たりの良い岩上や樹幹に着生しており、日本での温室栽培では秋から冬に新芽が生育し始め、初夏に開花となりますが、いわゆる株に年季が入らないとシースを着けない、開花しないということなので、ジックリ栽培し続けましょう。全花左方向に傾いて咲くのは何の意味があるのでしょう。種小名ディグビィアナはラン栽培家ディグビィー氏に由来します。NS15.5x15.5cm 5花茎 5輪


第3位 Cattleya lobata 'Jeni'           豊田 弘       5票


2.交配種の部
第1位 Cattleya Canhamiana coerulea     高久 秀雄       6票
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1885年登録ですので、随分と歴史のある品種です。Cattleya mossiae x Laelia purpurata ですので長い間 LC(Laeliocattleya)として馴染んできましたが、当節ブラジル産レリア属はカトレア属となりましたので、Cattleya Canhamiana と標記されています。カンハミアナというとセルレア花しか見ないのですが、両親ともセルレア花を用いたのでしょう。パープラタのセルレア花というと変種ワークハウゼリィを思い出しますが、この血が一種独特のくすんだような紫を演出していると勝手に思っています。きりっとした紫ではなく、灰がまじってぼおっとしてくすんだ紫、この色こそカンハミアナ セルレアを特徴付ける魅惑の紫なのです。芳香も、リップの喉奥のイエロー部から繰り出される紫の細線が大きく広がるリップへ配備され、とてもおしゃれです。長い間愛培されて来た様子が伺われます。NS13.5 x 15.5cm 2花茎 5輪 


第1位 Oncostele (旧Colmanara) Wildcat          中村 スエ       6票
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Odtna. Rustlc Bridge × Odcdm. Crowborough という交配だそうです。と、どこか他人事のようですが、Odtna とは、オドントニア で、オドントグロッサムとミルトニアの属間交配種です。片親 Odcdm. とは、オドントシジューム で、オドントグロッサムとオンシジュームとのこちらも属間交配種です。ということで、オドントグロッサムとミルトニアとオンシジュームとの3属間交配種の属名がコルマナラとなる訳です。しかし近年における属名の変更により、とくにオンシジューム属は大きく変更になりましたので、このままコルマナラ属として良いのかどうか勉強不足により定かではないことを申し添えます。確かコルマナラ属ではなくなったと予感はしているのですが。前置きが長くなってしまいましたが、ワイルド キャットはコルマナラ属では一番の普及種で、赤みが強かったり、黄色身が強かったり、様々なタイプが輩出しています。出品花は黄色地に太目の茶色縞模様が鮮明でクリアー感が、きちっと並列させたディスプレイと共に好印象です。NS6x6.3cm 1花茎 9輪


第3位 Dendrobium Fiftinth Stale       豊田  弘       5票

第3位 Aerides Mary Fiftieth          中村 スエ       5票


3.香りの部
フレグランス賞 Vandachostylis (旧Darwinara) Charm 'Blue Moon'  豊田 弘
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<<各賞(審査員推奨)>>
希少種賞 Papilionanthe taiwaniana           堀 清次
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努力賞 Phalaenopsis sumatrana           磯田 忠彦
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<<展示花>>
Acanthephippium mantinianum         西郷 数秀
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Cattleya aclandiae               宮本 勝
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Max. fulgens                 星野 和代
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Phal. cornu-cervi 'Red Wanchiao'       佐々木 光次郎
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by orchid12345 | 2017-07-15 20:11 | 例会入賞花・展示花 | Comments(0)